スペインリーグの伝統の一戦「クラシコ」が行われ、首位バルセロナが2位Rマドリードを撃破し、首位をキープした。1-1で迎えた後半11分、FWルイス・スアレス(28)が値千金の決勝点を奪い、本拠地カンプノウに歓喜をもたらした。Rマドリードは多くの決定機をつくりながら、FW・C・ロナルドの1点のみで敗れた。

 「かみつき行為」でたびたび騒動を巻き起こしてきた奇才が、10万人近いカンプノウの大観衆に歓喜をもたらした。同点で迎えた後半11分だ。DFアウベスのロングパスをDF陣の間で巧みなトラップで受けて抜け出すと、冷静に決勝点を流し込んだ。

 「自分がバルサの選手として、これまで決めた最高のゴール。相手から言っても大きな意味があるし、価値がある」。序盤からRマドリードの堅守の前にパスが回らず、先制したものの同点にされる厳しい展開。その中で一瞬の好機をつかむ点取り屋の仕事だった。

 エンリケ監督も「スアレスは良い動きをした」と称賛。メッシでもネイマールでもなく、この日のヒーローとなったスアレスは「重要な戦い以上のものであることは知っていた。首位をキープし、アドバンテージを手にする上でも」と満足げに話した。Rマドリードとの勝ち点差を4に広げたバルセロナが優勝へと前進する。【菅家大輔、山本孔一通信員】