日本代表MF香川真司(26)が所属するドルトムントのユルゲン・クロップ監督(47)が15日の緊急記者会見で、今季限りで退団すると発表した。

 18年まで契約が残っている同監督だが、チームは現在10位。来季の欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場権(4位以内)が絶望的になっている。

 08-09年シーズンから7年間指揮を執ったクロップ監督は会見で「私が辞める決断をしたことは正しいと思う。クラブの成長を妨げたくはなかった。今が変化の時だと思った」と、退任の経緯を説明した。今後については「他のクラブとのコンタクトは取っていない。(来季は)休養するつもりはない」と話した。

 また、「まだ私は1つの夢を持っている。もう1度トレーナーに乗って優勝パレードをしたい」と、準決勝に進出しているドイツ杯優勝を目標に掲げた。最後に同監督は「来季のドルトムントのシーズンチケットを予約したよ」と、会見場を笑わせた。

 一方で、同席したクラブバツケ社長は朝までクロップ監督と話し合いを行ったことを明かし、残留を要請したが、監督の決断は変わらなかったという。会見では目に涙を浮かべながら「(クロップとは)7年間素晴らしい共同作業ができた。クロップとの契約は今シーズンいっぱいで終了となる。ユルゲン、君はボルシアの全ての人間が永遠に感謝している」と話し、同監督と抱擁した。後任については「これから考える」と未定であることを明かした。

 15日付の独紙ビルトの電子版では、後任は14年5月まで同代表FW岡崎慎司(28)のマインツの監督を務めていたトーマス・トゥヘル氏(41)になるという。年俸500万ユーロ(約6億5000万円)の4年契約だと報じた。同氏はハンブルガーSVの監督候補で、今週中にも契約するとみられていたが、ドルトムントの監督に就任するために断っていたという。ハンブルガーSVは15日、新監督にブルーノ・ラバディア氏(49)が就任することを発表している。