首位バルセロナが、FWリオネル・メッシ(27)の決勝ゴールでAマドリードに競り勝ち、1試合を残して2季ぶり23度目の優勝を決めた。勝ち点を93に伸ばし、2位Rマドリードに逆転不可能な勝ち点4差をつけた。昨季は勝てば優勝だった最終戦でAマドリードと引き分け、タイトルを逃しているが、その悔しさを1年後に晴らした。

 試合終了の笛がなると、ピッチ上で円を作り「カンピオーネ(チャンピオン)、カンピオーネ」と歌い、優勝を喜んだ。欧州チャンピオンズリーグ(CL)準決勝第2戦・Bミュンヘンとの激闘から中4日。昨季王者Aマドリードの本拠地で、気温30度と厳しい条件の中、試合を決めたのはやはりメッシだった。後半20分、ペナルティーエリア外でボールを受けるとペドロとのワンツーで密集地帯へ潜り込む。細かいボールタッチから左足でゴール右下を射抜く。今季41点目で2季ぶりの優勝に導いた。

 無冠に終わった昨季から、その歩みは順風満帆ではなかった。昨夏新加入したFWスアレスはW杯のかみつき事件で10月まで出場停止。メッシとルイスエンリケ監督との確執が報じられ、13年のネイマール獲得に関する脱税疑惑も話題になった。18歳未満の選手の国際移籍での規定違反に伴い、獲得禁止の処分も受けた。それでもことしに入り、メッシ、ネイマール、スアレスの「南米3トップ」の歯車がかみ合い、18節以降は18勝1分け1敗。3人で79得点という圧倒的な攻撃力を見せつけ、頂点まで駆け上がった。

 ルイスエンリケ監督が「自分たちがすごいチームであることを示せた」と言えば、メッシは自身のフェイスブックに「チャンピオン。リーガは自分たちのもの。シーズンを通して自分たちを後押ししてくれた人々に感謝」と喜びをつづった。残るは欧州CLと国王杯の決勝。かつてグアルディオラ監督(現Bミュンヘン)の下で「世界最高」と評された08-09年シーズン以来の3冠に挑む。