29日に行われた国際サッカー連盟(FIFA)会長選挙で5選を果たしたゼップ・ブラッター会長(79=スイス)が30日、スイスのチューリヒで記者会見し、汚職問題の責任を問う声に「総会の結果を見れば簡単なことだ。私が選ばれたのは問題を解決できる人間だからだ」と辞任を否定した。

 会場にはテレビカメラ約30台が詰めかけ、約150人の報道陣からは矢継ぎ早に厳しい質問を受けた。自身に米司法当局の捜査が及ぶ可能性については「何の容疑で逮捕されると言うんだ」と潔白に自信を示した。

 総会のあった29日は不安そうな表情ものぞいたが、落ち着いた様子で強気な発言を繰り返した。FIFAの腐敗体質を醸成した責任についても「私の責任ではない。任期中、ずっと不正を取り除こうとしてきた。何人もが去り、それはFIFAの委員会が不正を見つけたからだ」と切り返した。