国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件で、米国人のブレーザー元理事が、2回のW杯招致などで賄賂を受け取ったと米連邦地裁で証言していたことが3日分かった。米当局は過去数回のW杯開催地選定をめぐる不正疑惑に捜査を拡大する方針だ。

 13年に非公開で行われた証言の記録によると、司法取引で有罪を認めたブレーザー元理事は98年フランス、10年南アフリカのW杯招致と、北中米カリブ海連盟が主催した96~03年の5回の「ゴールドカップ」で賄賂授受があったと認めた。

 18年ロシアと、日本が落選した22年カタールのW杯招致に絡む疑惑はスイスの検察が捜査を主導するが、米連邦捜査局(FBI)も積極関与する構えだ。