国際サッカー連盟(FIFA)は11日、スイスのチューリヒで7月20日に臨時理事会を開き、ブラッター会長の後任を選ぶ会長選挙を実施する臨時総会の日程を決めると発表した。臨時総会は12月から来年2月までの間にチューリヒで開催されるとし、FIFAの組織構造改革も話し合う。

 複数の幹部が関わった汚職事件やワールドカップ(W杯)招致に絡む不正の疑惑に揺れるFIFAのブラッター会長は5選が決まった直後の2日、後任を選挙で選んだ後に辞任すると表明した。

 FIFA改革についてはドイツ・サッカー連盟のニースバッハ会長が10日、10項目の提案を発表した。重要事項を決める総会の投票が「1国1票」であることに疑問を呈し「各協会の規模と競技力に応じて票数に違いを設けるという方法がいいと思う」と訴えた。

 だが、ロイター通信によるとパキスタンやケニア、トリニダード・トバゴなどが「何よりも大事なのは平等の原則」と反対。1998年に就任したブラッター会長は巨額の資金援助で、全209加盟協会の多数を占めるアフリカやアジアなどの小国に支持基盤を広げ、長期政権を築いた。