汚職事件の影響でブラッター会長が辞任を表明した国際サッカー連盟(FIFA)は20日、スイスのチューリヒで臨時理事会を開き、同会長の後任決定の選挙を行う臨時総会を来年2月26日にチューリヒで実施することを決めた。会長選の立候補は4カ月前に締め切られる。

 ブラッター会長は理事会後に記者会見し、自身が次の会長選に立候補しないことをあらためて明言した。FIFAは新たなトップを迎え、再出発を図ることになる。臨時総会はことし12月から2月の期間が候補とされていたが、12月に日本で行われるクラブワールドカップ(W杯)や1月に予定されるFIFAの年間表彰式を避けた。

 理事会では、組織の改革へ向けた11人によるタスクフォース(特別チーム)の設立を決めた。

 辞意を表明して以降、初めて公の場に登場したブラッター会長の会見冒頭には男性が札のような紙片を会長に向けてばらまき、一時中断する場面もあった。

 FIFAをめぐっては、米司法当局が幹部と業者の癒着を暴き、14人を起訴。幹部らはワールドカップ(W杯)予選の放送権などで便宜を図る見返りに賄賂を受け取り、それらの総額は1億5000万ドル(約187億5000万円)以上とされる。