日本代表FW本田圭佑(29)が所属するACミランがホーム開幕戦でエンポリに競り勝った。フィオレンティナとのリーグ開幕戦でトップ下でスタメン起用された本田は、ベンチスタートのまま出番なしに終わった。

 大型補強中のミランで、背番号10は前線の厳しい定位置争いの中にいることが浮き彫りとなった。

 ミランの現状のフォーメーションは「4-3-1-2」。トップ下と2トップの前線3つのポジションで起用可能な選手は飽和状態。エンポリ戦で登録された23人のうち、その3ポジションで起用可能な選手は、少なく見積もっても8人はいた。

 そのうち2トップは同戦でそれぞれ1ゴールした補強の目玉、バッカとルイス・アドリアーノで現状固定。ここに電撃復帰し、攻撃面だけ見れば前線ならどこでも起用可能なバロテリもスタンバイ。本田は現状、トップ下でしか起用されておらず、1つしかないポジションを死守するしかない状況だけにより厳しい。

 さらに、けがで戦列を離れているが昨季のチーム得点王のFWメネズもいる。欧州の夏の移籍期間締め切りが刻一刻と近づく中で、さらなる中盤の補強の可能性も同国内では報じられている。

 登録人数の関係もあり、駆け込み補強と放出があるとみられるが、いずれにしても本田はこれまでになく厳しいレギュラー争いの中にいる。