国際親善試合のフランス代表-ドイツ代表の試合中に、パリ中心部のバタグラン劇場などで複数の爆発があった。パリ郊外サンドニ市のスタジアム内でも爆発音が鳴り響き、一時騒然となったが、試合は中断することなく最後まで行われ、フランスが勝利した。選手たちにけがはなかった。試合後、ドイツ代表のレーウ監督は「(爆発音は)非常に大きかった。みんなショックを受けている」と話した。試合前の昼には、同代表の宿泊ホテルに爆発予告があり、避難した。そんな背景もあり同監督は「当然すぐに爆発予告のことを思った。試合中、ベンチの選手は少しおびえていた」と証言した。

 試合後はサポーターがピッチ内に避難し、選手もテレビで事件を確認。ビアホフ代表マネジャーは「みんながすぐに携帯電話で(家族に)連絡を取っていた」と明かした。ドイツ代表はホテルに戻らず、そのままスタジアムで一夜を過ごした。15日までパリに滞在してドイツのハノーバーに向かう予定を変更し、14日午前にパリのシャルル・ドゴール空港からルフトハンザ航空の特別機に乗り、ドイツのフランクフルトへ移動して解散した。17日のオランダ戦も中止の可能性がある。(中野吉之伴通信員)