マンチェスターU(イングランド)がウォルフスブルク(ドイツ)に屈し、1次リーグ(L)敗退となった。グループ3位で欧州リーグに回る。

 「赤い悪魔」がまさかの1次L敗退を喫した。ショックを隠せないファンハール監督は「非常に残念だ。自分たちの力を示したかった」と悔しがった。マンUは前半10分、MFマタのスルーパスを受けたFWマルシャルが右足で決めて先制したが、3分後に追いつかれた。1-2の後半37分にもオウンゴールで同点としたが、わずか2分後に勝ち越し点を許した。得点しても直後に失点する悪循環では、勝ち目がなかった。

 横パスばかりでリスクを冒さないサッカーには、サポーターから「つまらない」の声が噴出。結果で批判を一蹴したかったが、自らの采配ミスが響いた。後半24分に最後の交代枠として好調のマタに代え、今季初出場のMFパウエルを起用。そのパウエルは何もできず、悪いことにDFスモーリングが負傷する緊急事態。走れないため最前線に配置するしかなく、早めの交代策が裏目となった。

 1次L敗退という重い現実に、ファンハール監督は「非常にタイトなグループに入った」。だが決勝トーナメントの常連クラブはマンU以外に見当たらない。今季は19歳だったマルシャルの獲得にオプション込みで100億円以上をつぎ込むなど、2年で総額450億円以上も投資。それがこの結果とあって、サポーターの失望は大きい。「ラスト15分は(実質上は)10人で戦わなければならなかった。良い状況ではなかった」。指揮官の言葉はむなしかった。