世界最強3トップ「MSN」見参! クラブW杯に欧州王者として出場するスター軍団バルセロナ(スペイン)が14日に来日した。成田空港に降り立った注目のリオネル・メッシ(28=アルゼンチン)、ルイス・スアレス(28=ウルグアイ)、ネイマール(23=ブラジル)の「MSN」は、約500人のファンから大声援を浴びた。左足付け根を痛めているネイマールは宿舎で静養したが、メッシらスター軍団はさっそく横浜市内で練習を開始した。

 バルセロナが世界に誇る「MSN」を一目見ようと、熱狂的なファンが早朝から空港に押し寄せた。午前6時ごろには到着ロビーに人があふれだす。そして午前8時30分すぎ、選手が姿を現すと、500人を超えるサポーターからは、悲鳴とも怒号ともつかないような大歓声が上がった。ひたすら選手の名前を叫び続ける者もいれば、色紙を突き出す者、スマホを向ける者。海外メディアが「ロックスターのような歓迎を受けた」と報道するほどの大フィーバーだった。

 その熱気は夕方から横浜市内で行われた来日初練習でも続いた。招待されたバルセロナ系列のサッカースクールの子供たちは大興奮で、応援歌を歌って盛り上げる。故障中のネイマールは宿舎で静養したが、ホームと化したグラウンドでメッシ、スアレスは気持ちよさそうに汗を流す。パス回し、軽いダッシュ、FKでゴールバーに当てる競争など、楽しそうにこなした。

 メッシ、スアレスは練習後にコメントを発しなかったが、副将のMFブスケツが代わってメディアに口を開いた。「我々は勝つために日本に来た。(準決勝の広州恒大は)たやすく勝てる相手ではないが、どういった選手がいるのか、どういうプレースタイルなのか分析はできている。決勝まで進んで、勝利を勝ち取りたい」と優勝を誓った。

 唯一の不安材料はネイマールの回復具合だ。8日の欧州チャンピオンズリーグのレーバークーゼン戦前日、左足付け根の筋挫傷を負った。この日の練習を欠席したことから、準決勝の欠場は間違いない。だが父ネイマール・シニアさんはスペイン紙に「準決勝はプレーしないだろうが、回復の時間はある。コンディションを万全にして決勝の舞台には立つだろう」と話しているように、世界一に向けたシナリオはしっかりと描かれている。

 メッシを擁するバルセロナは11年大会以来、4年ぶりの来日。くしくも決勝で4-0と破ったサントスにいたのが、若きネイマールだった。今度はそのメッシとネイマールが手を組み、今季絶好調のスアレスもいる。「MSN」がそろえば、怖いものはない。【千葉修宏】

 ◆今季のMSN ネイマールが13試合14得点でスペインリーグの得点ランク首位に立てば、スアレスは14試合13得点で2位に付けている。そして約2カ月離脱したメッシは10試合5得点を挙げており、チーム合計36得点のうち、3人で32得点を記録する。欧州CLではネイマールが5試合2得点、スアレスが5試合5得点、メッシは3試合3得点を記録し、早々に決勝トーナメント進出を決めた。