マインツの日本代表FW武藤嘉紀(23)が、右膝外側側副靱帯(じんたい)損傷で、プロ入り後は初めての長期離脱を強いられた。同クラブは7日、ドイツ・マインツ市内の大学病院で検査を受けた武藤について「数週間の離脱が予想される」と発表した。1カ月以上のリハビリが必要だという。前日6日のハノーバー戦で痛めた模様で、試合後は足を引きずりながら「ちょっと調べてみないとわからないです」とだけ話し、会場から引き揚げていた。

 この長期離脱でW杯アジア2次予選出場に暗雲が漂った。昨年11月以来の予選となるアフガニスタン戦(3月24日)とシリア戦(同29日、いずれも埼玉)。完全復帰をするには微妙で、クラブ関係者は「3月の代表戦は難しいと思う」と明かし、出場が危ぶまれる。

 ブンデスリーガでは1年目からここまで7得点を挙げ、代表でも昨年10月の親善試合イラン戦で通算2点目をマーク。日本の次期エース候補として、着実に結果を残している中での離脱。14年に東京に入団してから、復帰まで長期にわたる大きなけがは1度もなかった武藤だが、大きな試練が降りかかった。