Rマドリード(スペイン)がホームでマンチェスターC(イングランド)に1-0で競り勝ち、2試合合計1-0で2季ぶりの決勝進出を果たした。前半20分にFWベールのクロスが相手選手の足に当たり、ボールはポストに当たってゴールに吸い込まれ、このオウンゴールが決勝点となった。28日にミラノで行われる決勝は2シーズン前と同じAマドリードとの「マドリード・ダービー」となった。

 ジダン監督が、就任わずか5カ月でチームを決勝の舞台に導いた。試合はオウンゴールの得点で、1-0の最少得点差での勝利。相手に1点を許せば敗退する苦しい状況だった。同監督は「苦しい試合だったが、決勝に進出できて満足だ」とチームの2季ぶり、14度目の決勝進出を喜んだ。

 ベニテス前監督は選手からの信頼を得られず、チームが崩壊した。1月にチームの再建を託された英雄は、トップチームでは初めての指揮。不安視される中、リーグ戦で15勝2分け1敗と好成績を収めた。得点数も前監督時代の47得点から58得点(ともに18試合消化)と伸ばし、チーム再建に導いた。

 同監督は選手時代の01-02年に優勝を経験。今回優勝すれば、選手と監督の両方で優勝を経験する史上7人目の快挙となる。決勝の相手は、2季前にデジマ(10度目の優勝)を達成した時と同じ宿敵のライバルAマドリード。チームは過去14度の決勝で10度の優勝と、決勝で無類の強さを発揮しているが「本命はない。優勝の可能性はお互いに五分五分だ。決勝は難しく、とても大事な試合になる」と気を引き締め、前人未到の11度目の優勝を見据えた。(山本孔一通信員)