初出場のウェールズがベルギーに3-1で逆転勝ちし、初の4強進出を決めた。

 ウェールズの快進撃が止まらない。前半13分、MFナインゴラン(ローマ)に25メートルの右足ミドルシュートを決められ、FIFAランク2位のベルギーに先制を許したが、同31分、MFラムジー(アーセナル)の右CKをゴール中央でフリーとなったDF・A・ウィリアムズ(スウォンジー)がヘディングシュートをゴール右へたたきつけて同点に追いついた。このゴールをベンチと一体となって喜び勢い付いたウェールズは後半10分、FWベール(Rマドリード)の縦パスを受けたラムジーのペナルティーエリア右からの折り返しを、ゴールを背にして中央で受けたFWロブソンカヌ(レディング)がチェックにきた相手DF2人を巧みなボールコントロールでターンしてかわし、左足で蹴り込んで勝ち越しを決めた。さらに同41分、右サイドからのMFギュンター(レディング)のクロスをニアでFWボークス(バーンリー)が頭で合わせてダメ押し点を奪った。

 試合後、選手たちは手をつなぎながらサポーターの待つ一角へと走ってダイブ。コーチ陣、スタッフもそれに続いた。そして、円陣を組むと飛び上がって喜び、アイスランドのように一緒に両手をたたきながらの勝利の儀式を行った。

 ウェールズのコールマン監督は「このチームは信じられないほど素晴らしい。決してあきらめないし、いつまでも戦い続け、そしてチャンスをものにした」と勝利を喜んだ。

 勝ち越し点を決めたロブソンカヌは「すごかった。リードを許したところからうまく持ち直すことができた。自分たちのサッカーを続ければ、後半にチャンスが来るとわかっていた。今日の勝利はチーム全体のものだ。ここ数年で僕らはベルギーとよく対戦していて、どうしなければならないかをわかっていた。最初の失点はがっかりしたけど、でもそこから落ち込むことなくまた戦った。今日の夜をかみしめて、準決勝に向けて準備をする」と話した。

 6日に行われる準決勝ではポルトガルと対戦する。