ドイツ2部ザンクトパウリのFW宮市亮(23)は、脳振とうを起こした10月31日のニュルンベルク戦を振り返り、「何も思い出せなかった」と記憶が飛んだことを語った。6日付の独紙ビルトが報じた。

 1-1で引き分けたニュルンベルク戦に先発。前半13分に相手選手と接触し、脳振とうを起こした。うつろな表情でピッチに戻ったが、前半29分に交代した。「チームメートは、『名前を覚えているか』と控室で聞いてきましたね」と笑いながら振り返った。

 また、「ドクターが僕に、『名前は』『どこにいる』『試合の途中経過は』と聞いてきました。途中経過が思い出せなくて、1-1の代わりに0-0と答えてました」と明かした。そして「なんだかどこを歩けばいいのか、分からなかった」と頭が混乱していたことを話した。

 衝突のシーンと交代シーン、そして救急車で病院に送られた時のことについて思い出せないという。「最初の10分間の記憶の後に、プツッと(記憶が)途絶えていて。病院でハッとしたときには、自分がどこにいるのかわからなかった」と話した。

 衝突シーンの映像はまだ見ていないというが「でもどうしても見てみたい」と答えた。「あれだけ激しく人と衝突したことは今まで一度もない。今はもう大丈夫。でも普通だとだいたい10日間は必要」と7日のビュルツブルク戦は間に合わないことを明かした。

 宮市はニュルンベルク戦からわずか4日後に練習場に姿を見せ、軽いランニングをこなした。