スポーツ仲裁裁判所(CAS)は5日、国際サッカー連盟(FIFA)から科された6年の活動停止処分の取り消しを求めた前FIFA会長、ゼップ・ブラッター氏の申し立てを棄却する裁定を下した。

 ブラッター氏は2011年、当時のFIFA副会長ミシェル・プラティニ氏に対して200万スイスフラン(約2億2600万円)を支払った。両者は過去の報酬として不正を否定しているが、FIFA倫理委員会は金銭授受に法的な根拠はないと判断し、昨年12月に8年間の活動停止処分を科した。その後、上訴委員会が6年に短縮。ブラッター氏はこれを不服としてCASに提訴した。

 プラティニ氏もCASに提訴し、期間が4年に縮まったが、処分自体の撤回には至らなかった。

 ブラッター氏はこの件とは別に、FIFA会長時代の高額な報酬を巡って汚職の疑いがあるとして倫理委から調査を受けている。