フランクフルトの長谷部誠(33)がアウェーのヘルタ戦にフル出場し、ブンデス通算234試合出場としてブレーメンなどで活躍した奥寺康彦の日本選手最多記録に並んだ。08年1月のウォルフスブルク加入から10シーズン目。0-2で敗れたが、キャプテンマークを巻いてチームを引っ張った。3月5日のフライブルク戦では新記録がかかる。

 70~80年代に活躍し、現在は横浜FC会長の奥寺康彦氏(64)は「いつか抜く選手が出てくるとは思っていた」と言いつつ「長い間できるということがすごいこと」と長谷部をたたえた。要因に故障と警告、退場の少なさを挙げた上で「それだけ彼の信頼度が高いということ」とした。

 同氏はFWからMF、サイドバックもこなし「東洋のコンピューター」の異名をとった。「自分でいろいろなポジションの可能性を見つけたり、監督が探してくれたりして、試合に出る回数が増えた」。守備的MFが本職の長谷部もサイドバック、リベロも務めており、自身との共通点から「要求されたら、それに応える姿勢は大事」と続けた。

 一方で時代の違いから「今は世界中から選手が入ってくる。その中で勝ち抜いていくのは、すごく大変だと思う」と評価する。今後も競争は激化するとみられ「長谷部みたいにたくさん試合に出られる選手は出てこないかも」とした。