第2戦が行われ、FW岡崎慎司が所属するレスター(イングランド)がホームでセビリア(スペイン)を2-0で下し、2戦合計3-2で逆転勝ちして初の8強進出を決めた。

 岡崎は3試合連続でスタメン出場し、2点目に絡んで勝利に貢献し、後半19分に退いた。

 以下は岡崎との一問一答。

 -欧州CL8強入りした

 岡崎 きつかったですけど、ここ2試合(リバプールとハル戦)でできたことが、出来たってことだと思います。

 -これをやると、こういうサッカーが出来るってこと?

 岡崎 2試合を通して、こうやって自分たちは優勝して来たということを思い返せた部分が大きかったと思う。プレッシングサッカーで最大限、自分が生かされることを認識できた。引いて守るだけでは、自分は生きない。2点目(2度目の決定機)も、もし(相手選手の)股を通ってたら、いいシュートだったと思う。そういう意味では、点が取れなくて悔しいですけど、チームに貢献したっていうのは、自分のなかで手応えがあったかな、と思います。

 -チームとして、またミラクルか

 岡崎 そうですね。ただテレビとか最近のセビリアの試合を見ていたら、チャンスはあるんじゃないかなと思っていた。よく乾とは話をしてるんですけど、セビリアならいける! みたいな。

 -どんなウィークポイントの情報があったか

 岡崎 プレッシャーをかければ結構慌てる部分もあるとは聞いていた。きょうも自分が(プレッシャーを)かければ相手が余裕を持てなくなることは手に取るように分かった。あそこでドリブルとかで仕掛けられたら嫌だったけど、そういうプレーヤーでもなかった。ナスリはちょっとそういうところはあったけど、そこまで機敏ではなかったので抜かれるということはなかった。そこをまず抑えられたのは大きかったかなと思った。

 -3試合連続で先発して3連勝。自信も増した

 岡崎 勝つためのプレイヤーとしては、(自分は)かなり成熟してきいると思う。ただFWとしては周りが評価してくれないんで、そこは葛藤があります。ただ、今はチームを勝たせたい。試合に出るんだったら、今はこのスタイル(プレスをかけ続ける)でないと出れないというのはわかっている。まあそういう風にやり続けて、それでもチャンスがないわけでもない。自分のプレッシャーをかけるとか、くさびを受けて落としたりとかするプレーっていうのは、かなりチームにとって(効いていると思う)。

 -ビッグマッチを迎えたホームで欧州CLのアンセムを聴いた

 岡崎 正直、このために今季やってきたところってあると思う。きょう決めてやって『どうだ』みたいな感じで言いたかったけど、そんな甘かないなって感じはしました。でもベスト8に行けたことは本当に素晴らしいと思う。ただ、この3試合前は本当に絶望的な状況に自分はあった。そういう意味では、「何か持っているな」みたいな。監督交代したことは批判的なこともあると思うんですけど、個人的な状況で言えばやっぱり一変した。ラニエリ監督には感謝しているけど、あの状況では僕もどうすることもできなかった。セビリアのアウェーは本当に落胆した。つぎはベンチ外だと思った。でも、まさかピッチに立てるとはという感じです。

 -しかも最低あと2試合はある

 岡崎 僕だけがこのメンバーのなかで毎試合、ダメだったら次の試合は替えられるっていう命がけの試合をしている。だからここまで、すべてを出せるというか。本当にその部分だけは、誰にも分かってもらえないかもしれないけど。そういう部分は、心に秘めつつ。だから本当に毎試合が勝負なんですよ。勝たないと俺は次、外されるんだという気持ち。だからこの3試合全部勝っているし、次もチャンスがあると思う。特に60分とかで決められたように変えられる。正直勝つんだったら、もうちょっと自分の役目も重要視してほしいなっていうのは、正直、頭の中にあるんです。そのあと絶対に押し込まれるので、だったら自分がやって70分とか、あと20分くらいやってというのもありかなって思う。

 -次はどことやりたい?

 岡崎 どこでも強敵ですよね。まだバルサとかとは当たりたくないですけど。

 -ドルトムントは

 岡崎 まあ、ドイツもやりづらいし。個人的にはアトレチコとか、いやですけど、ユーベとか。アトレチコはまだレバークーゼンとの試合が残っているけれど。

 -監督がかわって状況が一変したが、難しいところを乗り越えた分、来たという感じ?

 岡崎 唯一、自分は毎練習で抜かなかったし。絶対に使ってくれと思いながら、むしろ俺だけ煽られていたという、監督に。俺、もう若手じゃないのにとか思いながら。次のビッグマッチで自分が頑張ってきた意義というのが(問われる)。ワールドカップもそうじゃないですか。4年に1回、3試合しかないわけじゃないですか。それと一緒で、CLも(欧州に来て)6年でやっと俺も初めて。ベスト16がレスターの歴史で、そういう風になってきて。自分ももちろん海外で結果を出してきたという自負はあるんですけど、それでもCLで結果を出す、次にベスト8で結果を出すというのは自分が成し遂げていないこと。そのためにやってきてるようなものじゃないですか。選手として点を取る、ワールドカップで点を取ることもそうだし。懸けたいですね、そこに。そのために頑張ります。

 -この8強というのはプレミアに残る自信につながっていくと思う?

 岡崎 それとこれとは別かなと思うんですけど(笑)。僕は試合をずっとベンチから見ながらですけど、勝っても負けてもいいから、もっとはっきりやろうよと強く思っていた。もし今日これで負けていたとしても、全然ネガティブじゃない負けだと思うんですよ。PKを決められて2-1になって負けても『いや、よくやったよ』という雰囲気になると思うんですけど。今までは引いてカウンターしかない状況で『もっとアグレッシブに、びびらずに行って、負けてもそれでレスターらしくていいやん』みたいなところがあったんですけど、それが今はできているので、これを通すということだけですね、あとは。