捜査当局は「チームのバスを狙ったものと考えざるを得ない」とし、12日にはイスラム系の人物2人の関係先を捜索、うち男1人を拘束したと発表した。イスラム過激派のテロの可能性も視野に入れて調べている。ドイツの一部メディアは、拘束されたのはイラク人男性(25)で、もう1人はドイツ人男性(28)と伝えた。いずれもISとつながりがあるという。

 南ドイツ新聞によると、爆発の現場で見つかった犯行声明は「アラーの名のもとに」の書き出しで、ISとの関与を示唆する内容だった。それは、シリアなどで続くIS掃討作戦にドイツが偵察任務に当たる戦闘機を派遣したため、ドイツのスポーツ選手が「ISの死のリストに載った」と主張。昨年12月にベルリンの市場で起きたトラック突入テロにも言及していた。

 インターネット上には極左の犯行を示唆する別の声明もあったが、当局は捜査のかく乱を狙った可能性も含めて慎重に調べている。使用された爆発物に殺傷能力を高める金属片が入っていたことも判明し、爆薬の種類の特定を急いでいる。

 ◆ドルトムント 1909年に創設。ブンデスリーガ優勝8度、96-97年シーズンには欧州CLを制覇し、97年のトヨタ杯でも優勝。本拠シグナル・イドゥナ・パークは収容約8万1359人。クラブカラーは黄色と黒。トーマス・トゥヘル監督。