ドルトムントのバスが狙われた爆破テロ事件を受け、ベルギーで欧州リーグの試合が行われるマンチェスター・ユナイテッドのバスは、スナイパーとヘリコプターに守られながらスタジアム入りすると英紙サンが報じた。

 同紙によると、ドルトムントの事件でイスラム国(IS)が、スポーツ選手たちが「死のリストに載った」という旨のドイツ語で書かれた犯行声明を、選手たちが滞在したホテル近くに残していた。ブリュッセルとパリで162人が死亡した連続爆破テロ事件のあと、ベルギーはテロリストたちの欧州ネットワークの拠点として知られるようになった。

 セキュリティーチームは、すでにマンチェスターUがベルギーで使用するバスに対して、特別な爆発物検査を開始しているほか、同バスは前代未聞なほど護衛されながら、会場入りする予定だという。マンチェスターUは世界中にファンが多く、またイブラヒモビッチなどの世界的スター選手も抱えていることもあり、「ジハード(聖戦)戦士」たちのターゲットになりやすいとみられている。モウリーニョ監督は「ドルトムントの事件を受けて、連帯を強めている。セキュリティーを担当している人々を、信用する必要がある」と記者会見で呼びかけた。

 テロ対策捜査当局は12日、リモートコントロールで遠隔操作されていた爆発物が爆発する前に、付近にいたベルギーのナンバープレートをつけた車の行方を追っていた。