MF乾貴士(28)が所属するエイバルが、アウェーでベティスに0-2と敗れた。乾は後半開始から出場し、好機を演出したが得点にはつながらなかった。

 スペイン国王の日本来日に際し、晩さん会に出席したため2試合を欠場した乾。この試合、後半開始からピッチに立った。だがベティスが守備をしながら主導権を握る展開。エイバルの中盤が機能せず、ボールがなかなか出てこない。その中でも左サイドを起点にチャンスを作り出していた。

 後半25分には乾のミドルシュートがこぼれ、DFガルベスが決定機を迎える。また、同35分にはうまくDFラインの裏に抜け出て完璧なラストパスを送ったが、MFペドロ・レオンが空振りしてしまった。後半の2つの決定機は、この日本人MFの足から生み出されたものだった。

 試合はエイバルが開始1分と後半43分に失点しての敗戦。ただ、乾のチャンスメークから得点を奪えていたら、結果は違うものになっていたかもしれない。決定機を演出した乾は「(後半35分のパスは)ちょっと浮いてて速かったのがあったのかなと。あいつ(ペドロ・レオン)の技術から言えばもちろん、決められたと思うけど。ただ、今年あれだけ決められていた選手がああいうプレーをするのも仕方ない。そこについて文句を言うことはない。結果を残している選手なので」と話した。

 エイバルの連勝は3でストップし、勝ち点50の8位。次週は欧州リーグ出場権をかけ、勝ち点53の6位ビルバオと対戦する。乾は「ホームでやれるし、そこのアドバンテージを(しっかりと持って)自分たちでやっていければ。ファンの後押しというのはもちろんすごくついてくると思う」と意気込んだ。

(山本孔一通信員)