バルセロナがレアル・マドリードとの「クラシコ」で劇的な勝利を飾った。

 バルセロナはFWネイマールを出場停止で欠き、アウェーで苦戦が予想された。先制したのはホームのRマドリード。前半28分、DFマルセロのクロスボールをDFセルヒオ・ラモスが右足でシュート。右ポストに当たってこぼれたボールをMFカゼミロが左足で押し込んだ。対するバルセロナは前半33分、FWメッシがMFラキティッチとのパス交換から中央をドリブルで突破し、左足で冷静にゴール。メッシの個人技であっさり同点とした。

 再び試合が動いたのは後半28分、バルセロナはこぼれ球を拾ったラキティッチが切り返しから左足でミドルシュート。これが鮮やかに決まり、アウェーのバルセロナが勝ち越しに成功した。そして同32分にRマドリードはDFセルヒオ・ラモスがメッシへのファウルで一発退場。ホームで10人での戦いを強いられることになったRマドリードは、後半37分、MFハメス・ロドリゲスを投入。ジダン監督によるこの采配が的中し、同41分にDFマルセロからのクロスボールをハメス・ロドリゲスが左足で押し込み同点とした。

 試合はこのままドローに終わると思われたが、後半47分に劇的なゴールが待っていた。バルセロナは自陣からカウンター攻撃を仕掛ける。最後は左サイドのアルバからのグラウンダーのパスを、ゴール前へ走り込んだメッシが左足でシュート。これがゴール左隅へ決まり、土壇場でバルセロナが決勝点を奪った。

 19日の欧州チャンピオンズリーグでユベントス(イタリア)に敗れたばかりのバルセロナが、意地を見せてクラシコに勝利。1得点のラキティッチは「4日前のチャンピオンズリーグには敗れたが、自分たちのポジションを取り戻した」と喜び、この日2得点のメッシについて「彼はどんなチームにとっても、驚くべき存在だ。自分で攻めようとすれば、攻め続けられる特長がある」と称賛した。

 これでバルセロナは勝ち点75でRマドリードに並び、1試合消化の少ないRマドリードを得失点差で上回り、暫定ながら首位に立った。残り5節、2強による優勝争いは最後の最後まで予断を許さない状況となった。