アトレチコ・マドリードは10日にレアル・マドリードとの欧州チャンピオンズリーグ準決勝第2戦を控えている。

 6日のエイバル戦ではゴール裏の熱狂的なサポーターを中心に、今シーズン限りでホームスタジアムの勤めを終えるビセンテ・カルデロンへの敬意とともに、ライバルとの決戦に向けてチームを後押しするアクトが行われた。

 試合前には「戦う そして立ち上がる」と書かれた横断幕を掲げ、アトレチコが攻勢に出始めた前半15分にはアトレチコの歴代の名選手の名前を書いた横断幕を掲げ、スタンドは拍手でわいた。試合終了後も残ってチームにエールを送ろうという、ゴール裏のサポーターの呼びかけにスタジアム全体が応え、チームを鼓舞するチャントを歌い続ける。すると、1度はロッカールームに戻った選手たちがグラウンドに再び姿を現した。サポーターの後押しに感謝するように場内を回って気持ちを高めていた。

 試合後の会見でシメオネ監督は「多くのチームにとってレアルとの試合は不可能なものかもしれない。だが、アトレチコはそうではない」と力強く語り、エイバル戦で決勝点を決めたサウールも「みんなは自分たち一蓮托生(いちれんたくしょう)の気持ちを示してくれたし、自分たちは逆転を目指して戦う」と奇跡の大逆転を演じることを誓った。