2012年以来となるドイツ杯優勝を成し遂げたドルトムントのトーマス・トゥヘル監督(43)だが、フロントとの関係悪化により退団は免れないだろうと、28日付の独紙ビルトが報じた。

 試合後にテレビのインタビューでトゥヘル監督は「監督として残るチャンスがあるとみている。3年契約を結んでいるし、それを全うしたい」と、来季もドルトムントで指揮を執りたい意向を明かした。

 試合後の記者会見でも「多くを期待しているわけではないが、(ドルトムントに)残りたいし、契約を全うしたい。そのために全力を尽くすつもりだ」とチーム愛を強調した。

 だが、ビルト紙では、リーグ戦を来季の欧州チャンピオンズリーグ1次リーグ出場権を得られる3位で終わり、ドイツ杯で優勝を果たしたにもかかわらず、ドルトムントを去ることになりそうだと報じた。クラブは来週の頭にも共同作業(トゥヘル監督の解任)の終わりを告げるつもりだという。

 確執がうわさされている代表取締役ハンスヨアヒム・バッツケ氏は「もちろん祝福したよ。彼にとって最初のタイトルでもあるからね」と話していた。ピッチ上では笑顔で抱き合っていた。

 トゥヘル監督は「この前の抱擁シーンではいろいろと言われたから、今回は長めにしたよ」とコメントした。

 また、今後の去就について「わからないよ。(最後の試合になるとは)個人的には思っていない。ここで監督をできるのは栄誉なことだ。毎日ベストを尽くしている。その時が来るまで辞めるつもりはない」と最後まで残留を強調した。

 後任監督の筆頭候補は、フランス1部ニースを指揮しているルシアン・ファブレ監督だと報じた。