日本のサービス事業大手のDMMグループが、サッカーのベルギー1部シントトロイデンの株式の一部を取得することが決まった。10日、シントトロイデンが発表した。将来的には議決権を有して日本人の指導者や選手を送り込み、欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場を争う舞台に立たせる計画。18年W杯ロシア大会や20年東京五輪などでの日本サッカーの躍進を支える強化拠点ともなりそうだ。

 ベルギーリーグ関係者の話を総合すると、日本の関係者による欧州クラブ買収計画は昨年10月から進められていた。今年に入ってDMMグループが名乗りを上げ、日本代表FW久保の活躍で注目度が高まった同国1部のシントトロイデンに候補を一本化。本拠スタイエンに日本から担当者3人を派遣して交渉し、10日までに株式の全体の20%の取得で合意した。

 欧州在住の代理人によると、DMMグループは多角的に海外進出しており、シントトロイデンへの出資を通して欧州市場に参入したい構え。徐々に株式の保有比率を上げて発言力を高め、段階的に日本人を送り込んでチームを強化するという。欧州CLにはリーグ2位まで出場できる。欧州CL初の日本人監督や、日本人選手が定期的に大舞台を経験できる環境を整え、日本サッカー強化の一翼を担うという狙いもある。