マンチェスター・ユナイテッドから13年ぶりにエバートンに復帰したFWウェイン・ルーニー(31)が23日、自身の公式サイトでイングランド代表からの引退を発表した。

 ルーニーは今週、代表のギャレス・サウスゲート監督から「代表に戻ってほしい」と連絡があったと明かした上で「しかしながら長く苦しい熟慮を重ね、代表からの引退を決めたと伝えた。難しい決断だったが、家族とエバートンのロナルド・クーマン監督と近親者には代表引退の意思は伝えていた」とコメントした。

 ルーニーは昨季、マンチェスターUでリーグ戦25試合に出場し5ゴールと不本意な結果に終わった。不振の中、3月に同22日の親善試合ドイツ戦と同26日のW杯欧州予選リトアニア戦のメンバーから落選。2003年に初招集されてから、初の落選だった。さらに6月10日のW杯欧州予選スコットランド戦と同13日の親善試合フランス戦に向けた代表メンバーからも落選していた。

 ルーニーは「イングランド代表のために戦うことは、自分にとって特別なことだった。選手やキャプテンとして選出されることは本当に特権だと思っていたし、全ての人の、助けのおかげだったと思ってきた。でも…今が代表から身を引く、いいタイミングだと思った」と心中を明かした。

 一方で、エバートンに復帰し、愛するクラブでのプレーに集中したいということも、代表引退の決断に至った大きな要因だと明かした。「マンチェスターUを去ることは難しい決断だったけれど、かつてのわが家エバートンに帰るのは正しい決断だった。今は僕の全てのエネルギーをエバートンの成功にささげたい」

 ルーニーは、2003年にイングランド代表に初招集され、119試合に出場し53ゴールを記録。イングランド代表としてW杯、欧州選手権にいずれも3度、出場したが最高成績は8強に終わった。特に14年のW杯ブラジル大会は1次リーグ敗退、16年にフランスで開催された欧州選手権も16強に沈んだ。

 「僕はイングランド代表の情熱的なファンだ。各大会で好成績を残せなかったことは心残りだけど、ギャレスと熱い選手たちが未来に野望をかなえることを望んでいる。いつの日か、夢がかなう時、僕はファンとして、その場にいたいよ」とイングランド代表にエールを送った。