サッカーのワールドカップ(W杯)アジア最終予選を大苦戦の末に突破した韓国で、2002年W杯日韓大会で同国代表をベスト4に導いたフース・ヒディンク元監督の「復帰待望論」が沸騰している。

 聯合ニュースによると、14日にはオランダ出身の元監督がアムステルダムで取材に応じ「監督でもアドバイザーでも、私ができる仕事があればやる用意がある」と非公式に韓国側に伝えていたことを明かした。

 最終予選途中でシュティーリケ監督を更迭した韓国は、9大会連続出場を決めた後任の申台竜監督に本大会の指揮を任せる方針だが、低調な試合内容はファンの失望を招いている。韓国協会の金鎬坤技術委員長は「難しい条件の中、サッカー人生を懸けて本大会出場に成功した申監督への信頼は揺るがない」としたが、盛り上がる世論への対応には苦慮している。

 日韓大会以降、オーストラリア、ロシア、トルコ、オランダの各代表、イングランド・プレミアリーグのチェルシーなどを率いた名将も70歳。「マジック」と称された手腕に期待は高いが、本人は「全てがうまくいっても02年の成功を再現するのは難しい」と冷静。現時点ではアドバイザー的な役割を念頭に置いているもようだ。