日本サッカー協会(JFA)相談役で、元キャプテンの川淵三郎氏(81)が14日、ツイッターを更新し、サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本代表MF本田圭佑(32=メルボルン・ビクトリー)が、カンボジア代表の実質的な監督に就任したことについて、18世紀のドイツの哲学者イマヌエル・カントが口にしたとされる明言でたたえた。

 「(コペルニクス的転回、例え常識に反するとも180度考え方を変えてみろ)を実践しているのが本田選手。現役選手として発想が跳んでいる。将来が楽しみ!!」(原文のまま)

 川淵氏がツイートした「コペルニクス的転回」とは、カントが1781年に出版した「純粋理性批判」の中で、認識は対象に依存するとしたこれまでの考え方に対し、対象の認識は主観によって構成されるという考え方の大きな逆転、転回を論じ、そのことを、15世紀のポーランドの天文学者ニコラウス・コペルニクスによる、天動説から地動説への転回に例えたものだ。

 川淵氏は、指導者ライセンスを持たない現役選手の本田が、ゼネラルマネジャー(GM)に就任する形で、カンボジアA代表の強化の全権を担うという、世界的にも極めて異例の“兼任監督”という飛び抜けた発想を、世界史に残る天文学者と哲学者に例えてたたえた。