スペインリーグの新シーズンは17日(日本時間18日)にジローナ-バリャドリード戦で開幕する。現時点で日本選手はエイバルからベティスに移籍したMF乾貴士(30)、ヘタフェMF柴崎岳(26)の2人が参戦する。

 ロナウド、イニエスタ、フェルナンドトーレスが去り、スペインリーグは新たなサークルに入ったとはいえ、バルセロナ、レアル・マドリード、アトレチコ・マドリードが優勝争いの主役になることは変わらない。

 バルサはアルトゥールやマルコム、ビダルら南米選手を中心に補強。栄華を誇ったパスサッカーは陰りを見せ、ワールドカップ(W杯)ロシア大会で主流となった縦に速く、前線のメッシ、スアレスの決定力を生かしたサッカーで連覇を目指す。

 一方のレアルはジダン監督とロナウドが退団。チームの顔であったカリスマの穴をどう埋めるか、ロペテギ新監督の手腕に期待だ。ベール、モドリッチら世界的トップ選手を擁する中、「次世代のバロンドール」と呼び声高い18歳FWビニシウスのブレークが王座奪還の鍵となる。

 アトレチコは本拠地が今季の欧州CL決勝の舞台だけに、地元優勝に向けて積極的な補強に動く。同時にエースのグリーズマン、守備の要ゴディンも残留。超一流スターこそいないが、コケやサウルニゲス、オブラク、ディエゴコスタら通好みの選手がそろい、リーグ戦とCLをいかに両立させて戦うか楽しみだ。

 W杯で大きくアピールしたベティス乾とヘタフェ柴崎だが、成功は何1つ約束されていない。乾はプレシーズンの戦いを見ると、サイドではなく中央でのプレーが多く、新チーム、新ポジションへ適応できるかどうか。柴崎は他クラブからオファーがあるようだが、クラブ、本人を納得させるものではない。だが、移籍期間はまだ残っており、今後の動きが注目される。(山本孔一通信員)