デュッセルドルフFW宇佐美貴史(26)がチームの今季初勝利に手応えを口にした。

今季初のベンチ入りとなった宇佐美だが、最後まで出番はなかった。それでも「もともとこの試合からっていうのは決まってました。この試合まではしっかりやれるところ…(プレシーズンの)トレーニングが少なかった分、そこで積み上げてっていうことは決まってましたし。ここからっていうのは言われてたので、ようやくここからスタートだなと思います」と焦りはない。

2日の前節ライプチヒ戦を1-1で引き分けたことで、チームの戦術は「(最終ライン)5枚の後ろに3枚のボランチという形で、2列目がないスタイルというか、その中でウイングバックがどんどん上がって。ほんと10人で守って、カウンターなり、少ないチャンスを決めて勝っていくっていうような形」(宇佐美)になっているという。

その中で宇佐美は自らのポジションを「前の2枚の2トップ」と言う。これまで4-2-3-1の左や右MFで持ち前の突破力を生かしてプレーすることが多かったが「今日は守備の時には縦関係でやっていましたけど。そういうところで、出た時にどういうプレーをするかっていうところだと思います」と意識する。

デュッセルドルフは3節を終えて1勝1分け1敗の勝ち点4の8位と好位置をキープ。2部から昇格した今季、チームは守備的な戦い方で着実に勝ち点を積み上げる作業が求められそうだ。そんな中で今後のチームの見通し、自らの未来についてこう語った。

「1試合目のアウグスブルクとやって、2試合目ライプチヒ、(3試合目の今日は)ホッフェンハイムと(戦って)、ある意味ボール保持を…、ポジティブな意味ですけど、ボール保持を捨てて、リアクションで戦っていくというか。相手がどんどん攻めてきた中で、カウンター突いてワンチャンス、ツーチャンス、少ないチャンスを決めて、そこからまたこう鍵を閉めるというか。そういう戦い方でハマって、しっかり今日も結果出しましたしね。この戦い方でアウェー(のライプチヒ戦)でも勝ち点1拾って、今日ホームで勝ち点3拾って、っていう。このまま続けばチームとしてはもちろんいいと思いますし、まぁ続く…。でも個人的にはやっぱり、なかなか難しい時も来ると思いますしね。その時に自分がどれだけ準備しているかとか。イメージはできてますけどね。ただ、まぁ(出場メンバーを)決めるのは監督なので」

ワールドカップ(W杯)ロシア大会という大きな糧を得た宇佐美は、これからも足元を見つめながら、着実にキャリアを積み上げていく所存のようだ。(鈴木智貴通信員)