ワールドカップ(W杯)ロシア大会で大活躍したベティスMF乾貴士(30)が、バレンシア戦後に森保ジャパンの初陣について触れ、今後への期待感を口にした。

11日のコスタリカ戦をスペインでチェックしていたという乾。日本代表戦について質問されると「見ましたよ。すごく良かったと思うし、若い選手が躍動していた。すごく頼もしく感じた。(中島)翔哉だったり、(南野)拓実だったリ、堂安君だったり、前の選手はやっぱり、自分のポジションを中心に観た。いい試合が出来たと思うし、これからが楽しみだと感じた。それは(現地で)見ていたファンもそうだと思う。テレビの前で見ていたファンも。どんどん期待してあげてもらいたい。自分自身も期待したい」と、サッカー少年のような顔になった。

続く10月の日本代表戦(12日パナマ戦=新潟、16日ウルグアイ戦=埼玉)には、ロシアW杯組も呼ぶと言う声が出ている。

「誰のことを言っているのかは俺には分からない。23人いるわけなんで、まだ分からないですけど。呼ばれたら頑張りたいなと思うけど、自分が必要かどうかは翔哉が出てきた時点でそんなに別に…、とは思っている。ただ呼ばれたら頑張りたいなとは思います。いっぱいいい選手がいるというのは確か」

中島翔哉、南野拓実、堂安律という若手アタッカーの能力の高さを認める一方で、自らもまだまだ老け込む立場ではない、と理解している。今季はスペインリーグに加え、ヨーロッパリーグ(EL)も加わり、日程はハードになる。

「(連戦で)難しいけどそれはうれしいこと。こういうチームでそういう舞台で戦えているということは嬉しいこと。代表もそうだし光栄なこと。出来る限り頑張ってやっていきたいと思う」と話した

乾は強敵バレンシア戦に先発出場した。システム的には3トップの左だったが、攻撃だけでなく守備でもカバーに奔走するなど広範囲でプレー。攻撃ではカナレスのシュートをお膳立てしただけでなく、前半22分にはGKをかわしてシュートを放ったが、ゴールライン際でDFにクリアされた。

この日も持ち味のドリブル突破を見せており、バレンシアはファールでしか乾を止めることが出来なかったが、ボールが回ってこない時間も多かった。後半17分にMFホアキンと交代した。

試合について乾は「勝てた試合ではあったので、勝ち点1でも悪くはないし、下を向く必要はないし、続けることかな。自分が決めていれば勝てましたし、そこはしっかり反省して、あとはゴールだけなので、そこを早くどこかで爆発できればいいかなと」と話した。

そして前半22分のシュートシーンをこう振り返った。

「トラップが手前に入って、窮屈になって弱いシュートになった。もう1タッチできたし、もう少し冷静になれればよかったけど、あそこでは打つことしか考えてなかった」

そして自らの裏を突くプレーについて「形としてベティスでできてきているので続けていけば武器になると思うので、どんどんいい形ができていくと思う」と好感触を口にした。。

ベティスは1勝2分け1敗の勝ち点5で6位につけている。(山本孔一通信員)