イングランドが3-2でスペインを下した。スペインの1位確定はお預けとなった。

序盤はスペインがチャンスをつくっていたが、前半16分にイングランドが先制。左サイドからラッシュフォードがゴール前へボールを出し、スターリングが右足で豪快に蹴り込んだ。

このゴールでスペインに焦りが生まれ、ミスをしっかりと拾ったイングランドが追加点を奪っていく。同29分、ボールを奪ったケーンが正確なパスを中央に送り、ラッシュフォードがネットを揺らす。同38分、ケーンがDFの背後から中央へ折り返すと再びスターリングが決めた。

後半、ルイスエンリケ監督は流れを変えるために好調のアルカセル、セバージョスを投入。1分後に右CKからアルカセルが頭でたたき込んだ。スタジアムの雰囲気に火が付き、それに呼応するようにロドリゴが倒されながらもシュートを放つ。このプレーにスタンドのファンはPKを求めるが、主審の笛はならなかった。

その後イングランドを自陣に閉じ込めスペインは攻め続けるが、ゴールまではあと1歩。ロスタイムにセルヒオラモスが右クロスに頭で合わせて得点したが、反撃はここまで。好調を続けていたルイスエンリケ監督のチームにとって気を引き締める敗戦となった。

セルヒオラモスは試合後「まだクロアチア戦が自分たちには残っているし、すべての神経を集中させないといけない」と話した。

スペイン紙アスによると、スペインは16年欧州選手権でイタリアに敗れて以降続けていた無敗記録(PK戦を除く)が27試合、840日で止まった。

(山本孔一通信員)