フローニンゲンの日本代表MF堂安律(20)が2試合連続ゴールを挙げた。1点リードの前半38分、左クロスが仲間を経由して右サイドの堂安へ渡ると、自ら中央に切り込み、ペナルティーエリア外から強烈なカーブをかけた左足シュートをファーサイドに突き刺した。個人技で決めきったスーパーゴール。スタンドをどよめかせた。

実はこの日、J3長野でプレーする兄のMF堂安憂がG大阪U-23戦でゴール。同日に海を越えて堂安兄弟がアベックゴールを達成した。さらに憂が決めた相手はくしくも律の古巣。堂安兄弟の不思議な縁がつながった。

今季3点目。チームの2連勝に貢献した。昨季のAZ戦をほうふつさせるようなスーパーゴールに「あのコースは、毎回練習している。練習後にチームメートが手伝ってくれる。あのコースのシュートが決まって、サブのGKやGKコーチに感謝したいゴールとなった。試合が終わってから全員に『ありがとう』と言った」という。チームの主力を担う堂安だが、練習後は毎日居残りでシュート練習にいそしむ。ひた向きな努力が得点につながった。

今の堂安は止められない。日本代表でも絶好調で、リーグ戦も2戦連発。本人も「ボールを失う気があまりしない。最近、すごくキレが出てきていて、体の使い方も試合ごとにうまくなっていると自分で感じている。正直、フローニンゲンでプレーすると決まった時、成長できるのか不安もあったが、今、自分自身が成長出来てるなと感じている。見ている人も、ほんまに分かると思う」と自信を持った。

チームは3勝目。今季初の連勝を飾った。「本当にチームのせいではなく、自分自身の問題だなとあらためて、サッカーにおいて気付かされた。これから、もしチームが変わったとしても、それは大事なこと。ほんまにここ2、3週間で感じさせられた」。切り替えて日本代表に臨む。アジア杯前最後の代表戦に向けて「すごく楽しみ。また違った役割があると思うので、楽しんできます。帰った時にまたたくましくなっているような選手になってきたい」と意気込んだ。