アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(33)が新たにバルセロナ監督に就任したロナルド・クーマンとミーティングを行い、自身の将来についての疑問を告げたことをスペイン紙マルカ電子版が20日に報じている。

同紙は「ジョゼップ・マリア・バルトメウ会長がロナルド・クーマン氏との監督契約と、ペドリの入団発表会で先週のリスボンの大惨事を忘れることができると考えているとしたら、それは間違いだ。バイエルン・ミュンヘン戦の2-8の反響は、今でもバルセロナ内で鳴り響いており、その問題はレオ・メッシという特定の選手に影響を与えている」と伝えている。

そして「メッシはあの試合後、バルセロナでの自分のサイクルが終わったと感じており、すべてのクレ(バルセロナ・サポーター)にとって悪夢となる、誰も想像していなかったシナリオが現実になるかもしれない。現在、メッシが他のチームでプレーするためにバルセロナを退団する可能性がこれまでになく高まっている。メッシは常々、バルセロナで引退すると言ってきたが、それはバルセロナが欧州チャンピオンズリーグ準々決勝で8失点を喫していない世界でのことであり、今は全てが変わっている。バルセロナは自己破滅的な危機に陥っており、今回、クラブ史上最高の選手を失う可能性がある」とメッシ退団の可能性を強調した。

このような退団を示唆する報道が出る中、メッシは20日にバケーションを中断し、自宅でクーマン監督とミーティングを実施したとのこと。バルセロナの地元ラジオ局RAC1はメッシがその際、自分の将来について、現時点ではバルセロナにとどまるよりも離れる意向があることをクーマンに告げたと報じている。しかし契約条件により退団が難しいことを認識しているとのことだ。

実際、メッシの契約は来年6月30日まで残り、契約解除金が7億ユーロ(約875億円)に設定されているため、今夏の退団は不可能だとみられている。しかし不安定な状況であるため、欧州の多くのクラブがその動向を追っているとのこと。中でも特にインテル・ミラノが大きな関心を寄せており、獲得の糸口を見つけられる可能性があると確信していると、マルカ紙が伝えている。

また、マルカ紙は公式サイトで「メッシのバルセロナでの時代が終わったと思うか?」というアンケートを実施したところ、63%の人々が同意していた(回答約14万9000人)。(高橋智行通信員)