バルト3国、リトアニアの強豪スドゥバ入りした元日本代表MF本田圭佑(35)がリトアニアでデビューし、いきなりゴールを決めた。背番号3を背負い右サイドの攻撃的な位置で、バンガ戦に先発。1-0の後半19分に、ゴール右からDFと競り合いながら、浮き球を胸トラップでコントロールして落とし、右足でねじ込んだ。

異なる9つの国の1部リーグでの得点を記録。笑顔でガッツポーズした。その後、2-0の後半30分に拍手の中、交代した。得点は前所属のアゼルバイジャンのネフチでの5月8日のリーグ、サバイル戦以来、約4カ月半ぶり。首位のチームも4-0で快勝しリーグ制覇へ、しっかり勝ち点3を積み上げた。

これで、日本でプロになりオランダ、ロシア、イタリア、メキシコ、オーストラリア、ブラジル、アゼルバイジャン、そしてリトアニアと実に9つの国のトップリーグでプレーし、得点したことになる。

スドゥバとの契約書にサインした直後、YouTubeの公式チャンネルで行ったライブ配信で、世界を股に掛け、短期間でいろいろな国に渡り、現役を続ける理由を、「選手として、『1番』を取りたいんですよ」と説明。ワールドカップ(W杯)優勝を公言しながら、成し遂げられなかったことをあげ、次のように口にしていた。

「悪あがきしたいなと。(現役を)続けるなら、自分なりの世界一を目指したい。世界で、1部リーグでプレーした数、かつ、プレーしてゴールを決めた数、これの世界一って、それはそれで世界一だと自分では解釈している。僕にしかできないことであるんであれば、それは僕にとって1つ、新たな挑戦になるのかなと思っています」

言葉通りの新たな挑戦が得点とともに、スタートした。

 

★本田のように、多くの国の1部リーグでプレーし、ゴールを決めた選手は?

全ての記録を調べるのは難しいが、まず本田が肩を並べた“9カ国制覇”は、大物でも、少なくとも2人いる。

◆アブレウ 世界の1部リーグでプレーした数で、ギネス記録、31クラブを渡り歩いた元ウルグアイ代表FWのセバスチャン・アブレウは、ウルグアイ、アルゼンチン、スペイン、ブラジル、メキシコ、イスラエル、ギリシャ、エクアドル、パラグアイ、エルサルバドル、チリの11カ国の1部リーグでプレーした。そのうち9カ国の1部リーグでゴールした記録が残る。アブレウは代表でも活躍し、10年W杯南アフリカ大会に出場するなど国際Aマッチ通算73試合31得点。

 

◆フォルラン Jリーグプレーした経験のある世界的な有名選手では、同じく元ウルグアイ代表FWのディエゴ・フォルランがアルゼンチン、イングランド、スペイン、イタリア、ブラジル、日本、ウルグアイ、インド、香港と9つの1部リーグでゴールを記録。J1のセレッソ大阪で26試合7得点など、各リーグで10年W杯得点王の実力を示した。