<コンフェデ杯:ブラジル3-0イタリア>◇21日◇1次リーグB組◇南アフリカ・プレトリア

 今大会のブラジルはスピード感にあふれる。走るのが速く、瞬時の反応が素早い。W杯前回優勝のイタリアを粉砕し、ドゥンガ監督は「体力と戦術の両面で世界王者よりも上だと証明できた」と威勢が良かった。

 前半37分、ルイスファビアーノがゴールへ鋭く振り向きながら縦パスを受け、左隅に決めて先制。同43分、ドリブルで持ち上がったロビーニョが左横を駆け抜けたカカに出し、折り返しをルイスファビアーノが合わせる。その2分後、速攻からロビーニョの左クロスがオウンゴールを誘った。

 試合ごとに動きの質が上がっている。ドゥンガ監督は「欧州で長いシーズンを終えた選手ばかり。無理をせずに体力を上げる調整を続けてきた」と、してやったりの表情だ。かつてカカが「(当時所属の)ACミランでずっと治らなかった故障が代表合宿ですぐ治った」と口を滑らせたことがあるが、それほど選手たちがフィジカルスタッフに寄せる信頼は厚い。

 精神的にもタフさが増した。カカら主力を交代させなかった意図を聞かれ、同監督は「後々に強敵となりそうな相手は、たたける時に徹底的にたたくべきだ。この大会は絶対に優勝するつもりでいる」と語気を強めた。

 [2009年6月22日9時39分]ソーシャルブックマーク