Rマドリードのモウリーニョ監督が今季限りで退団する。契約を3年残しながら、欧州CLでの敗退決定後に来季の続投について「おそらくない」と答えていた。強烈な個性で知られる指揮官は冷めた感情を隠さず、クラブとの関係も冷えていた。

 インテルミラノで自身2度目の欧州CL制覇を達成し、鳴り物入りで2010年に就任。昨季はバルセロナの4連覇を阻み国内リーグを制したが、今季は前半戦で宿敵に大差をつけられた。「史上初めて3つのクラブで欧州を制する指揮官になりたい」と野望を燃やした欧州CLでも3年続けて準決勝で屈し、スペイン国王杯は決勝で敗れた。

 自らを「スペシャル・ワン」と称する自負心を持ち、激しい言葉でライバルを攻撃することもしばしば。1月には地元メディアに主力選手との確執が報じられるなど、周囲との関係は良好ではなかった。主要タイトルをすべて逃したシーズンの、必然の結末とも言えそうだ。