ブラジル国内各地で18日、6月12日に開幕するW杯のチケット配布が始まり、各都市では開幕を待ち切れない地元客らが列をつくった。決勝戦や開幕戦、開催国ブラジルの試合は高倍率の抽選となり、受け取った人たちは喜びの表情を見せていた。

 ただ、開幕まで2カ月を切っても開催12会場のうち5カ所の競技場で依然工事が続いており、準備の遅れは深刻。巨額の建設費を公費から拠出することに反発する市民が大会中のデモ実施を呼び掛けており、順調な大会運営ができるかどうか懸念が高まっている。

 国際サッカー連盟(FIFA)は昨年8月以降、インターネットでチケット約300万枚を発売。約258万枚分の発行準備が整ったとして、この日、10の開催都市で配布を開始した。65%がブラジル国内からの予約だった。

 開催国ブラジルやリオデジャネイロでの試合は完売状態だが、一部の試合では売れ残っている。