<欧州CL:マンチェスターU3-2ACミラン>◇16日◇決勝トーナメント1回戦第1戦◇ミラノ

 今はもう、おれ達の時代だ!

 マンチェスターUはエースFWウェイン・ルーニー(24)の2得点で、ACミラン相手にアウェー勝利。かつてクラブの象徴だったACミランMFデビッド・ベッカム(34)との初対戦だったが、きっちり返り討ちにした。

 「マンUのベッカム」が過去であることを、結果で雄弁に示した。1-1の後半21分。ルーニーはふわりと上がった右クロスに走りこみ、DFボネーラとの空中戦を制して勝ち越しヘッド。さらに同29分にはDFネスタ率いる相手最終ライン裏にスルリと飛び出し、左クロスを頭で押し込むダメ押し弾を決めた。

 記念すべき欧州CL通算50試合出場を勝利で、さらには自己シーズン記録となる今季公式戦通算24得点目で飾った。「以前よりもラストパスに対する予測と準備がよくなっているので、結果が出せている」と少し照れくさそうに話した。

 これまでチームは、欧州CLでの敵地ACミラン戦で未勝利。ルーニー個人も「ネスタは抜群の予測能力を持っている。これまでの僕にとっては非常に厳しいマッチアップだった」と振り返っていた。しかし今回は、ネスタらを手玉にとって2得点。エースの成長で、敵地初勝利を挙げた。

 かつてのクラブのアイドル、ベッカムとの初対戦だったが、現在のエースが完全に試合の主役を奪った。ファーガソン監督は「ベッカムは7年前に退団した。時代は変わり、チームも変わった。マンUでは、爆発的なスピードで英雄が成長する。ルーニーもその1人」とうなずいた。

 [2010年2月18日9時7分

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