<ロシアリーグ:CSKAモスクワ4-0アンジ>◇15日(日本時間16日)◇ヒムキ
CSKAモスクワの日本代表MF本田圭佑(24)が「新生CSKA」を操り、快勝へと導いた。リーグ・アンジ戦(ホーム)にボランチで先発。W杯南アフリカ大会後に加入した3人のアタッカーとうまく絡み、2点の起点となるなど快勝に貢献した。前半で交代したのは気がかりだが、チームは連勝で上昇気流をつかまえた。
「新生CSKA」を示す象徴的なシーンだった。前半12分、本田のパスからFWラブ-MFオリセーとつないだ先制点。技ありゴールを決めたナイジェリア人のオリセーが奇妙なダンスで喜びを爆発させる。ここに本田も笑顔で加わった。
終了間際の劇的ゴールで勝った1日のスパルタク・モスクワとのダービーでは、歓喜のパフォーマンスに本田の姿はなかった。簡単には一喜一憂しない男の喜びの表現は、内容に手応えを感じているからこそ。2-0の同26分にはクロスバーを直撃する約25メートルの無回転ミドル弾を放った。同36分にはMFトシッチのゴールの起点にもなった。45分で4ゴールと圧倒的な迫力を示した攻撃陣を、中盤で本田が操った。
先発したラブ、ドゥンビアの両FWと左サイドのトシッチはW杯後に加わった新戦力。1年ぶり復帰のラブを含め、そろってプレーするのは2試合目だが連係は向上した。本田のポジションは相変わらず望まないボランチだが、ラブとのパス交換でゴール前に顔を出すなど、攻撃に絡む回数は格段に増えた。前節を「特別な熱意なく仕事をした」と厳しく論じたファンサイト上でも「本田と監督の間の危機は乗り越えられたようだ」と、プレーに合格点が与えられた。
前半で退いた本田は試合後「すみません」とだけ発し、足早に引き揚げた。交代の理由についてクラブ関係者は「左足に違和感があるようだ」と説明したが、スルツキ監督は「中盤には良い選手がたくさんいるからだ」と戦術的な理由を口にした。違和感だとしても、試合後の足取りから、大事に至るような故障ではない模様。8月末の移籍期間終了まで、去就は依然不透明なままだが、本田を軸に新戦力が融合し始めたチームの方向性には、明るい兆しが見えてきた。
[2010年8月17日8時55分
紙面から]ソーシャルブックマーク

