<セリエA:ローマ0-0チェゼーナ>◇28日◇ローマ
【ローマ=波平千種通信員】東京からチェゼーナに移籍した日本代表DF長友佑都(23)が、合格デビューを果たした。開幕戦で昨季2位、イタリア杯準優勝の強豪ローマとアウェーで0-0で引き分け、貴重な勝ち点1獲得に貢献した。左サイドバックで先発し、フル出場。相手のエースFWフランチェスコ・トッティ(33)への激しいマークで、初の警告を受けるなど奮闘した。攻めても果敢な攻撃参加からシュートを放ち、攻守に持ち味を発揮した。
20シーズンぶりにセリエAに復帰したばかりのチェゼーナを、長友がけん引した。見せ場は前半20分に訪れた。相手CKからのカウンターで、自陣ペナルティーエリア付近から約80メートルを猛ダッシュ。相手ゴール前でMFスケロットのパスを受けると、ワントラップして左足でシュートを放った。
ボールはわずかにポストの右に外れたが、セリエA初シュートで強豪ローマを脅かした。「狙ったところに打ったつもりだったが、左に巻いたのでそれてしまった」。守っては後半29分、パスを受けるトッティの左足首を、後方から鋭く寄せて蹴り、デビュー戦で初警告を受けるなど奮闘した。「トッティはやはり強い選手。ばんばん体をぶつけられて楽しかった」と対決を満喫した。
マッチアップしたフランス代表FWメネズも完封。後半19分にピッチから退かせた。「メネズを交代させたのは自分だけの力だけではない」と謙遜(けんそん)したが、期待のテクニシャンにほとんど仕事をさせなかった。
約1000人のチェゼーナサポーターが詰め掛けたオリンピコ・スタジアムにはチームのしんがりとして入場した。試合中は激しいジェスチャーでチームメートに指示を出すなど、初の舞台で堂々とプレー。フル出場で貴重な勝ち点1に貢献し、「とにかく楽しかったし、全然やれると感じた」と手応えを得た。
生放送した国内大手テレビ局「SKY」から試合後にインタビューされるなど注目度も高く、この日のプレーにはイタリアメディアも好意的に報じた。ガゼッタ・デロ・スポルト紙は「猫のように走り回り、漫画『キャプテン翼』のように効果のある力を見せた。すしを食べるように相手DFを平らげていった」と独特の表現で評価した。コリエレ・デロ・スポルト紙も「スピードある走りで、チェゼーナの左サイドは強力」と論じた。
「世界最高のサイドバックになる」と挑んだセリエAのピッチで、日本のエースキラーが上々の滑り出しを見せた。
[2010年8月30日8時59分
紙面から]ソーシャルブックマーク

