<ブンデスリーガ:ドルトムント3-1シュツットガルト>◇29日(日本時間30日)◇シュツットガルト

 【シュツットガルト(ドイツ)=中野吉之伴通信員】日本代表のドルトムントMF香川真司(21)が、チームのリーグ戦初勝利に貢献した。開幕2戦目のシュツットガルト戦で先発フル出場し、勝利へ導いた。ゴール、アシストはなかったが、2得点に絡む活躍を見せた。新生日本代表に合流するため31日に帰国予定で、ザッケローニ・ジャパンでもレギュラー奪取を宣言した。

 欧州の強豪クラブのエースへ成長した若武者が、代表でのレギュラー奪取に狙いを定めた。香川はシュツットガルト戦で2得点に絡む活躍を見せた。ドイツで成長した姿を、凱旋(がいせん)試合で披露する。

 香川

 いい意味で違った姿を見せられたらいい。こっち(ドイツ)で得たものは少なからずある。それを代表で出せたら。点を取りたい。

 1-0の前半26分、香川が走ってできたスペースに詰めたパラグアイ代表FWバリオスが決める。同37分、香川はゴール前中央でふわりとしたパスを出し相手のクリアミスを誘い、3点目が生まれた。これまでの活躍で信頼を得た21歳に、自然とボールは集まった。

 ドイツのビルト紙も「再びゲームメーカーとしての才能を発揮した。採点は『2』で両チーム合わせて最高点」と報じた。香川は「(3点目は)バリオスが中にいて、相手がやりにくそうだった。何かが起こると思った」と胸を張った。

 新生日本代表に合流するため31日帰国予定。ドルトムントで好連係を見せるバリオスと同じ航空機に乗って日本へ戻ってくる。「同便は偶然。ゴール前での怖さはすごくある。うまく注意しながら戦いたい。組織的に戦えば、大丈夫。手ごわい相手であることは間違いない」。W杯南アフリカ大会はサポートメンバーとして帯同したが、ピッチに立てなかった。その悔しさを晴らす時がきた。

 [2010年8月31日11時26分

 紙面から]ソーシャルブックマーク