プレミアリーグの名門リバプールは6日、MLBレッドソックスを所有するニューイングランド・スポーツ・ベンチャーズにクラブを売却で合意したと発表した。リバプールのブロートン会長は「新オーナーに求める基準を満たしており、オファーを受けた。彼らの哲学は勝利に重点を置くものでレッドソックスでも証明されている」と声明文を発表した。

 今年4月、現オーナーは2億3700万ポンド(約323億円)の負債を抱えていることを認め、売却先検討を開始した。クラブは経営不振に加え、今季のリーグ戦は7戦で1勝と成績不振。マンチェスターU、チェルシー、アーセナルと「プレミアビッグ4」と呼ばれる強豪が不振にあえいだが、売却問題も解決し、復活の兆しも見えた。

 しかし一方で、オーナー側はクラブ側の合意した3億ポンド(約409億円)の買収額に反発。6億ポンド(約817億円)での売却を望むオーナー側は「大幅に下回るオファーのため、売却をストップさせる」と発表。これを受けて会長は、合意実現のために法的手段の構えも見せている。正式売却にはオーナー側との解決が必要で、まだ先行きは不透明だ。(春日洋平通信員)

 [2010年10月7日9時15分

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