<欧州CL:マルセイユ3-0ドルトムント>◇1次リーグF組◇28日◇マルセイユ

 日本代表の新エース、ドルトムントFW香川真司(22)の調子がどん底だ。欧州チャンピオンズリーグ(CL)1次リーグのマルセイユ戦にトップ下で先発。見せ場はほとんどなく、後半18分に交代。チームは完敗した。シュートを狙った2度の場面ではDFにはじき飛ばされ、試合後は「感想はない。ボールを触る機会もなかったし。消える時間がほとんどでした」と自虐気味に話した。

 この日、発表された日本代表では、右膝手術でリハビリ中の本田圭佑(CSKAモスクワ)に代わるエースとして期待がかかるが、暗雲がたれ込めてきた。香川は18日のハノーバー戦で今季リーグ戦初ゴール。だが、その後、調子が上がってくる気配がない。

 試合前日から不吉な予兆もあった。移動のためにドルトムントの空港へ向かっていたチームバスがスピード違反で約1時間の足止め。これで緊張感が切れたわけではないが、香川は「個人としても、チームとしても、何かボーっとして試合に入ってしまった」と首をかしげた。日本代表では「しっかり勝てるように、切り替えて頑張る」という香川の言葉を信じるしかない。【松本愛香通信員】