<ブンデスリーガ:ドルトムント1-0レーバークーゼン>◇11日◇ドルトムント

 ドイツで日本人選手が大活躍した。ドルトムントMF香川真司(22)は、レーバークーゼン戦でチーム唯一のゴールを挙げ、1-0の勝利に導いた。これが今季の公式戦通算10点目で、2季連続で得点数を2ケタに乗せた。

 欧州チャンピオンズリーグ16強の相手守備を、香川が緩急でほんろうした。前半45分、MFブワシュチコフスキのスルーパスに反応し、右足で軽く当てて縦へ突破。「イメージ通り」というプレーでDFを1人かわすと、一瞬でトップスピードに乗った。ペナルティーエリア内では、鋭い切り返しでもう1人のマークを外し、ゴール左隅に流し込んだ。速さとキレで決めた一発。クロップ監督からは「ワールドクラスのゴール」と絶賛された。

 「いい時間帯に点が取れたことによって、優位に運べた」。これが今季公式戦で通算10点目。12点を奪った昨季に続く2ケタ得点だ。ドイツで確たる地位を築いた香川に、12日付のビルト紙は「彼の悩みは1つ。温水洗浄便座と便座ヒーターの付いているトイレがないことだけ」と伝えた。

 チームは15戦連続不敗のクラブタイ記録を樹立。8万人超の地元サポーターは、香川をスタンディングオベーションと香川コールで称賛した。ビルト紙の採点では、香川がチーム唯一、最高点の「1」を獲得。ユーロ危機に大揺れの欧州で、香川の株だけは右肩上がりを続けている。(鈴木智貴通信員)