<イングランドリーグ杯:スウォンジー0-0チェルシー>◇準決勝◇23日◇スウォンジー

 チェルシーのベルギー代表MFエデン・アザール(23)が、ボールボーイを蹴ったとして一発退場となった。後半33分ごろ、ボールボーイがゴールラインを割ったボールをすぐに返そうとしなかったため、少年ともみ合い、脇腹付近をキック。粘り強い相手の守備を崩せず、いら立ちがあらぬ形で暴発した。

 アザールは公式サイトで「彼がボールに覆いかぶさったので、僕はボールを蹴ろうとしただけ。彼ではなくボールを蹴ったと思う。ロッカー室で彼に謝った」と釈明したが、ベニテス監督はクラブとして処分を科す可能性を示した。英紙ミラーなどは、かつてマンチェスターUでFWカントナが観客にカンフーキックを見舞い、イングランド協会から8カ月の出場停止処分を受けた例を出して「それより重い処分になるだろう」と伝えた。

 一方でボールボーイはスウォンジー幹部の息子だったことが判明。試合前にはツイッターで「ボールボーイの王様が戻ってきた。時間稼ぎが必要だ」と“犯行声明”を出していた疑いも浮上し、そのツイッターには書き込みが殺到し、炎上した。また、ツイッターでオーウェンが「どっちも悪いが、(アザールにも)共感できる」と擁護すれば、ファーディナンドは「レッドカードだ」と切り捨てるなど、英国サッカー界では一大騒動となっている。

 なお試合は引き分け、2戦合計2-0でスウォンジーが決勝へ進出。2月24日にウェンブリー競技場で、プロ最下部となる4部のブラッドフォードと顔を合わせる。