<ロシアリーグ:CSKAモスクワ0-0クバン>◇18日◇ヒムキ

 日本代表MF本田圭佑(26)が所属するCSKAモスクワが、ロシアリーグの頂点に立った。引き分け以上で優勝が決まるクバン戦は、故障の影響でベンチ外。それでもチームは本拠地でドローに持ち込み、06年以来6シーズンぶり(12年から秋春制移行)のリーグ制覇を達成した。今冬にクラブとの契約が切れる本田は、欧州のビッグクラブ移籍を目指しており、有終の美になる可能性もある。

 歓喜の輪に本田がいない。超満員の本拠地ヒムキ。ベンチ外の選手も、ピッチに出てリーグ制覇の余韻に浸った。だが本田は最後までグラウンドに下りなかった。優勝決定から数分後。黒のシャツに白のショートパンツ姿で、足を引きずる様子で取材エリアに姿を見せる。報道陣には口を開かないまま、ほほ笑みだけを浮かべて通り過ぎた。外に出ると、熱狂的なサポーターから大歓声を受けた。

 右太ももを負傷したとされ、直前まで別メニュー調整が続いていた。スルツキ監督は「本田は前回(12日)の試合でケガをした。今日の試合へ準備ができていなかった。ロシア杯(決勝、6月1日)に向け調整している」と明かした。

 それでも06年シーズン以来、旧ソ連時代を含め11度目優勝の立役者であることに違いはない。開幕から昨年12月まで全19戦先発で7得点。不動の存在として他クラブを突き放す原動力になった。冬季中断明けの3月以降は、古傷の悪化やコンディション不良などで離脱。日本に一時帰国して再調整する苦しい時期を過ごした。今年に入ってからはリーグ10戦のうち出場は4試合の計184分間だけ。故障に悩まされ、浮き沈みの激しい1年でもあった。

 いい時もあれば、悪い時もある。それを肌で感じたシーズン。最大の目標にする14年W杯は1年後だ。今年1月。本田は本紙のインタビューにこう語った。

 「確かに今まで、できなかったことも多いよ。それは認める。でも今まで俺ができたことだってある。だから、そこ(達成したところ)をW杯に持って行く」

 故障続きの「今」がどん底だとすれば、この先は明るい未来しかない。はい上がるしかない-。これまでもそうやって生きてきた。

 10年に加入した本田にとって、今回がCSKAでのリーグ初制覇だ。名古屋時代を含め意外にも1部リーグでは初タイトル。今冬に契約満了になるため、有終の美になる可能性もある。

 香川がマンチェスターUでプレミア制覇を成し遂げ、本田も続いた。W杯出場権がかかる6月4日オーストラリア戦、そしてコンフェデ杯へ。ロシア制覇を手土産に、本田が戻ってくる。