なでしこジャパンFW大儀見優季(26)が、初めてトップ下に挑戦する。ポツダム(ドイツ)から2年半契約でチェルシー(イングランド)へ移籍した大儀見は、30日に成田空港から英ロンドンへ出発。昨秋の欧州CL・ポツダム-アーセナル戦を視察しているヘイズ監督は、得点力と攻撃を組み立てる能力を評価。「司令塔としてプレーしてほしいと言われています」と明かした。

 直前の東アジア杯で3連覇を逃した。「味方をサポートできるまでの力が自分になかった。チームの中心になりきれていなかった」と反省。周囲を生かそうとするあまり、ゴールへの意識が薄まった部分もあった。トップ下でのプレーはパスとシュートを高いレベルで両立させる、よい訓練だ。

 リーグ戦は既に開幕。短期間で仲間の信頼を勝ち得るため、8月4日のドンカスター戦から出場する構えだ。イングランドを選んだ理由について「単純に人と同じことをやるのが嫌いな性格」。大儀見にとって、初めての国、初めてのポジションでも期待の方が大きい。「もっと突き抜けないといけない」と、新天地でのさらなる飛躍を誓った。

 ◆チェルシー・レディース

 92年創設。04-05年シーズンに2部優勝し、当時1部リーグだった女子プレミアリーグに昇格し、11年からはプレミアに代わる1部として新設されたWSLに所属。WSLでは2年連続6位だが、アブラモビッチ・オーナーは女子強化に前向きで、男子チームのDFテリーらも金銭面で支援する。12年はFA杯決勝に進出。エマ・ヘイズ監督。