<欧州リーグ:セビリア4-1ポルト>◇準々決勝◇10日◇セビリア

 欧州リーグ準々決勝第2戦が行われ、セビリア(スペイン)はホームでポルト(ポルトガル)に大勝し、2戦合計4-2で準決勝進出を決めた。W杯で日本が対戦するコロンビア代表FWカルロス・バッカ(27)が1得点1アシストなど3得点に絡み、W杯代表入りに向けてアピールした。

 コロンビア代表FWバッカが準決勝進出に導き、W杯代表メンバー入りへ猛アピールした。1トップに入った背番号9は前半5分、ペナルティーエリア内でDFに倒されPKを獲得し、先制点をお膳立て。同26分には味方のボールを技ありのバックヘッドでつなぎ、2点目をアシストした。2-0の同30分にはDF4人に囲まれながらゴール前でボールをキープ。狭いスペースで右足を振り抜き、グラウンダーのシュートを決めた。

 昨季までベルギー1部クラブ・ブリュージュに2季在籍していたバッカは、日本代表GK川島の天敵と言えるかもしれない。川島はスタンダール移籍後、ワーストの4失点を3試合経験。そのうち2試合はクラブ・ブリュージュ戦だった。バッカは2戦で計3ゴール、1アシストと大暴れし、川島にこれまでにないような屈辱を与えた。

 スタンダール相手にも発揮した武器は、その俊敏な動き。抜群の身体能力を誇り、俊足を生かしてDFラインの裏に抜け出し、DFやGKを置き去りにして決めるなど得点能力は高い。今季から移籍したセビリアでも、チームトップのリーグ戦31試合14得点と好調を維持する。

 コロンビア代表はエースのファルカオが負傷で1月に戦列を離れ、FW争いは一層激しくなっている。ファルカオと2トップを組んできたFWグティエレスや、185センチのFWラモスらも強敵だが、日本の守護神にとって一番嫌なのはバッカかもしれない。

 ◆カルロス・バッカ

 1986年9月8日、コロンビア・プエルトコロンビア生まれ。08年にコロンビアリーグ2部のバランキリャでデビュー。09年に同1部名門のアトレチコ・ジュニオールへ。12年1月からベルギーリーグ1部のクラブ・ブリュージュに移籍。12-13シーズンには35試合25得点を挙げ、ベルギー年間優秀選手に選出。13年7月からセビリアへ。代表デビューは10年で、国際Aマッチ9試合2得点。利き足は右。