<欧州CL:Rマドリード1-0Bミュンヘン>◇準決勝◇23日◇マドリード

 史上最多10度目の優勝を狙うRマドリード(スペイン)が、連覇を目指すBミュンヘン(ドイツ)に先勝した。堅守からのカウンターを徹底し、前半19分のFWカリム・ベンゼマ(26)のゴールを守りきった。第2戦は29日に行われる。

 Rマドリードがゲームプランをほぼ完璧に遂行した。左膝、左太もものケガから復帰したエースのFWクリスティアーノ・ロナウド(29)を中心に、カウンター攻撃を徹底。前半19分に自陣でボールを奪うと、ロナルドから左DFコエントランへ絶妙のスルーパス。同DFのグラウンダーの左クロスをベンゼマが右足で流し込んだ。

 その後も得点にはならなかったが、前半26分にロナルド、同41分にディマリアがフリーでシュート。ボール保持率で36%-64%と上回られ、パス成功数でも272本-699本と約2・5倍の本数を通されながら、決定機を作り続けたのはレアルだった。

 ロナルドは試合後、「現王者を相手に難しい試合になることは分かっていた。だが、うまく試合を運べた。記録は二の次で、決勝の地リスボンにたどり着くことが大事」と笑顔を見せた。29日の第2戦では、風邪の症状でこの日のスタメンを外れたベールも先発する見込みなのも心強い。

 「苦しむことは分かっているし、戦わなければいけない。だがウチの力から言えば、どの相手にも勝つことが出来る」とアンチェロッティ監督。ともに9000万ユーロ(約126億円)を超える移籍金でレアルにやってきたロナルドとベールら、豪華布陣に信頼を示していた。(山本孔一通信員)